「逃げる夢」は危険のサイン?→いいえ、あなたの心が発するSOSです

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「逃げる夢」は危険のサイン?→いいえ、あなたの心が発するSOSです 占い
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この記事を書いた専門家

佐藤 理奈 (Satou Rina)

臨床心理士 / 公認心理師

都内カウンセリングオフィスで、働く世代のストレスマネジメントを専門に年間500件以上の相談に対応。大手企業向けメンタルヘルス研修の講師も務める。著書に『頑張りすぎなあなたのための「心のゆるめ方」』。

「働くあなたの心に寄り添い、明日への一歩を応援します。」

 

「何かに追われて必死に逃げる…そんな夢を見て、心臓がドキドキしながら目覚めた朝は、本当に不安ですよね。」

しかし、安心してください。その夢は、悪い未来を予言するものではありません。

この記事では、臨床心理士である私が「逃げる夢」の正体が、あなたの心が発する「SOSサイン」である理由を心理学的に解説し、その不安を今夜から安心に変えるための具体的な「処方箋」をお渡しします。

読み終える頃には、夢への恐怖が消え、ご自身を労わるための具体的な方法がきっと見つかります。

「またあの夢を…」多くの人が抱える、”追われる夢”への尽きない不安

「先生、何かに追われる夢は、何か不吉なことの前兆なのでしょうか?」

これは、私がカウンセリングの場で最もよく受ける質問の一つです。息が切れそうになるまで走り続け、捕まりそうになる瞬間に目が覚める。そして、現実に戻ってもなお、心臓の鼓動が速く、嫌な汗をかいている…。そんな体験をすれば、誰だって「何か悪いことが起きるのでは?」と不安になってしまいますよね。

特に、仕事で責任ある立場を任されていたり、日々のタスクに追われていたりすると、「自分のプレッシャーが、こんな夢を見せているのだろうか」「自分の精神状態は大丈夫なのだろうか」と、夢と現実の出来事が結びついて、さらに心配が募ってしまう方も少なくありません。

あなただけではありません。多くの真面目で頑張り屋な人ほど、そうした夢のサインに深く悩み、一人で抱え込んでしまう傾向があるのです。

その夢は「予言」ではなく「SOS」。心理学が解き明かす悪夢のメカニズム

結論からお伝えすると、「逃げる夢」は未来の危険を知らせる予言ではありません。現代の心理学では、過度なストレスが原因で引き起こされる、脳の自然な反応だと考えられています。つまり、悪夢は、あなたの心が発している「心理的SOSサイン」なのです。

私たちの脳は、眠っている間に、日中に経験した出来事や感情を整理整頓しています。しかし、仕事のプレッシャーや人間関係の悩みといった強いストレスが続くと、脳が処理すべき情報が多すぎて、いわばパンク寸前の状態に陥ってしまいます。

その結果、処理しきれなかった不安や恐怖といったネガティブな感情が、睡眠中に悪夢という形で現れるのです。この「ストレス」と「悪夢」の因果関係こそが、夢の正体です。悪夢は、あなたの心が「もう限界だよ」「少し休んで」と、あなた自身に気づいてもらうために送っている、極めて重要な「心理的SOSサイン」だと言えるでしょう。

今夜からできる、心の不安をとかす3つの「安心処方箋」

夢の正体が心のSOSサインだと分かっても、「じゃあ、どうすればいいの?」と思いますよね。ここで大切なのは、夢占いに依存するのではなく、具体的なセルフケアによって心の負担を軽くしてあげることです。夢占いとセルフケアは、一見似ているようで、その本質は全く異なります。夢占いは一時的な気休めにしかなりませんが、セルフケアは問題の根本原因であるストレスに直接働きかけます。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: 怖い夢を見たら、夢の意味を検索する前に、まず「最近、無理してないかな?」とご自身に問いかけてみてください。

なぜなら、多くの人が夢の「犯人探し(=意味の検索)」に時間を費やし、かえって不安を増幅させてしまう失敗に陥りがちだからです。夢は分析対象ではなく、自分自身の心と体の状態に気づかせてくれる「健康のバロメーター」です。この視点の転換が、不安解消への第一歩になります。

ここでは、私が実際のカウンセリングでもお勧めしている、今夜からすぐに始められる3つの「安心処方箋」をご紹介します。

3つの安心処方箋 やることリスト

安心処方箋 所要時間 用意するもの 期待できる効果
1. 書くだけで心が軽くなる「ジャーナリング」 5〜10分 紙とペン 頭の中の不安を可視化し、客観的に捉えられるようになる
2. 5分でできる「深呼吸リラクゼーション」 5分 静かな場所 興奮した神経を鎮め、心と体をリラックスさせる
3. 眠りの質を高める「デジタルデトックス」 就寝前の1時間 特になし 脳への刺激を減らし、穏やかな入眠を促す

処方箋1:書くだけで心が軽くなる「ジャーナリング」

ジャーナリングとは、頭に浮かんだ思考や感情を、評価や判断をせずにそのまま紙に書き出すシンプルな方法です。

  1. 寝る前に、静かな場所で紙とペンを用意します。
  2. 「今、何に不安を感じている?」「今日、何が一番大変だった?」といったテーマで、思いつくままに5分間書き出します。
  3. うまく書こうとせず、殴り書きでも構いません。頭の中を空っぽにするイメージで行いましょう。

処方箋2:5分でできる「深呼吸リラクゼーション」

深い呼吸は、高ぶった交感神経を鎮め、心身をリラックスさせる副交感神経を優位にする効果があります。

  1. 椅子に座るか、仰向けに寝て、楽な姿勢をとります。
  2. 目を閉じ、鼻から4秒かけてゆっくりと息を吸い込みます。
  3. お腹に空気を溜めるイメージで、7秒間息を止めます。
  4. 口から8秒かけて、ゆっくりと息を吐き出します。
  5. このサイクルを5分ほど繰り返します。

処方箋3:眠りの質を高める「デジタルデトックス」

スマートフォンやPCの画面が発するブルーライトは、睡眠を促すホルモン「メラトニン」の分泌を抑制してしまいます。

  1. 就寝時間の1時間前になったら、スマートフォンやPC、テレビの電源をオフにします。
  2. その時間は、読書をしたり、穏やかな音楽を聴いたり、ストレッチをしたりして、心静かに過ごしましょう。

「逃げる夢」に関する、もう少し詳しい話(Q&A)

Q. 誰から逃げるかで意味は変わりますか?

A. はい、変わる場合があります。例えば、上司から逃げる夢は職場のプレッシャーを、知らない人から逃げる夢は対人関係の漠然とした不安を象徴している可能性があります。しかし、誰から逃げていたとしても、夢が「あなたが何かから逃れたいと感じている」というSOSサインであるという本質は変わりません。犯人探しに固執するより、ご自身の心のサインに気づけたことを大切にしてください。

Q. 夢の中で逃げ切れた場合は吉夢ですか?

A. 逃げ切れたことで一時的に安心感を得られるかもしれませんが、夢の根本原因であるストレスが解決されたわけではありません。むしろ「問題にうまく対処できた」というポジティブな解釈をし、現実世界でも「自分なら大丈夫」と自信を持つきっかけにするのが建設的です。大切なのは、夢の結果に一喜一憂するのではなく、夢がくれたメッセージを、現実をより良く生きるためのヒントとして活用することです。


まとめ:あなたの心が出すサインを見逃さないで

この記事では、「逃げる夢」が未来の警告ではなく、あなたの心が発する大切な「SOSサイン」であることをお伝えしてきました。

  • 「逃げる夢」の主な原因は、予言ではなく現実のストレスです。
  • 夢は、あなたが自分自身の疲れに気づき、対処するためのきっかけをくれます。
  • 夢占いで一喜一憂するより、具体的なセルフケアで心を休ませることが何より大切です。

「逃げる夢」は、決してあなたを怖がらせる敵ではありません。むしろ、いつも頑張っているあなたを、これ以上傷つかないように守ろうとしてくれる、心強い味方なのです。

夢からのサインを受け取ったあなたは、もう大丈夫。自分を大切にする一歩を、今日から踏み出せます。

まずは今夜、ご紹介した3つの処方箋の中から「これならできそう」と思うものを、一つだけ試してみませんか。あなたの心が、安らかな眠りを取り戻せることを心から願っています。

 


[参考文献リスト]

  • 厚生労働省 e-ヘルスネット, 「悪夢障害 / 悪夢」, (https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-03-002.html)
  • 厚生労働省 こころの耳, 「相談窓口案内」, (https://kokoro.mhlw.go.jp/agency/)
  • 厚生労働省, 「令和4年 労働安全衛生調査(実態調査) 結果の概要」, (https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/r04-46-50_gaikyo.pdf)

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