「最近、彼との会話やスキンシップが減って、もしかして体の相性が悪いだけ…?」
そう一人で思い悩んでいませんか?
その悩みは、二人の関係が終わっているサインではありません。多くのカップルが経験する、関係が新しいステージに入った証拠なのです。
この記事では、占いの結果に一喜一憂するのではなく、心理学に基づき、二人の「相性」を”育てる”ための具体的な方法を、関係改善カウンセラーである私が解説します。
この記事を読み終える頃には、マンネリの本当の原因がわかり、明日から試せる関係改善のヒントを手にしているはずです。
[著者情報]
この記事を書いた専門家
吉川 葵(よしかわ あおい) / 関係改善カウンセラー・公認心理師
カップルのコミュニケーション改善、マンネリ解消を専門とし、これまで500組以上のカウンセリング実績を持つ。自身の経験と心理学の知見に基づき、「関係は”育てる”もの」という信念のもと、多くの男女をサポート。大手女性向けメディアでの連載も多数。著書に『「すれ違い」を「ときめき」に変える対話術』。
読者へのメッセージ: 「その不安、とてもよく分かります。でも、それはあなた達だけが特別なわけではなく、多くのカップルが通る自然な道のりです。この記事が、二人の新しい関係を築くための一歩になれば幸いです。」
「もしかして、相性が悪いだけ…?」その不安の正体は”慣れ”でした
カウンセリングの場で、「私たち、もう手遅れでしょうか?」というご質問を本当によく受けます。その不安の根底には、「相性が悪いから、もうどうしようもない」という諦めに似た気持ちがあるように感じます。
ですが、まず知っていただきたいのは、そのマンネリは「相性の悪さ」が原因なのではなく、「馴化(じゅんか)」という、誰にでも起こるごく自然な心理現象が大きく影響しているということです。
「馴化」とは、簡単に言えば「慣れ」のことです。付き合いたての頃の、会うだけでドキドキするような強い刺激も、一緒にいる時間が長くなるにつれて、次第に当たり前のものになっていきます。これは、二人の関係が不安定な興奮状態から、穏やかで安定したステージへと成熟した証拠でもあります。
問題なのは、この自然な変化を「愛情が冷めた」「相性が悪くなった」と誤解してしまうことです。マンネリは二人の関係が悪いから起きるのではなく、次のステージに進むために向き合うべき、自然な課題なのです。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: マンネリを、あなたや彼のせいだと責めないでください。
なぜなら、この点は多くの方が最初に躓くポイントで、「私が魅力的でなくなったからだ」とご自身を責めてしまいがちです。しかし、マンネリの正体は心理的な「慣れ」です。誰のせいでもないと理解するだけで、心が軽くなり、前向きな一歩を踏み出しやすくなります。
占いが教えてくれない真実。「体の相性」は「心の相性」が9割です
では、なぜ多くの人が「体の相性」という言葉に囚われてしまうのでしょうか。それは、「体の相性」が生まれ持った変えられない運命のように感じられるからです。しかし、心理学の観点から見ると、その考え方は少し異なります。
この記事の最も重要な結論は、「体の相性」という現象は、「心の相性」という土台の上に成り立っている、ということです。つまり、心の相性が良ければ、体の相性も良く感じられるようになりますし、逆もまた然りです。
「心の相性」とは、具体的には以下のような要素で構成されます。
- 信頼: この人なら大丈夫、という絶対的な安心感。
- 尊重: 相手を一人の人間として敬い、大切に思う気持ち。
- 対話: 嬉しいことも、不安なことも、言葉にして伝え合える関係性。
これらの「心の相性」がしっかりしていると、身体的な触れ合いにおいても、より深い満足感や幸福感を得やすくなります。逆に、心にすれ違いや不満があると、それが身体的な距離にも繋がってしまうのです。
つまり、「体の相性占い」の結果に一喜一憂するよりも、心理学のアプローチに沿って二人の「心の相性」を育てることこそが、悩みを解決する本質的で実践的な方法と言えます。

マンネリ解消へ。明日からできる3つの「心の相性」育成プラン
「心の相性を育てることが大切なのは分かったけれど、具体的に何をすればいいの?」と感じているかもしれませんね。大丈夫です。ここでは、明日からでもすぐに始められる、具体的でハードルの低いアクションプランを3つご紹介します。
プラン1: セックスを目的としないスキンシップを増やす
夜の生活が義務的になっていると感じるなら、まずはセックスをゴールにしない、日常的なスキンシップから始めてみましょう。例えば、ソファで隣に座った時に手をつないでみる、出かける時に「いってらっしゃい」のハグをする、といった小さなことで構いません。このような触れ合いが、「大切にされている」という安心感を育み、心の距離を縮めてくれます。
プラン2: 「ありがとう」を言葉で伝える習慣をつける
付き合いが長くなると、相手の存在や行動が当たり前になり、感謝を伝える機会が減りがちです。これが、心理学で言う「馴化」の影響です。意識して「(お皿を洗ってくれて)ありがとう」「(いつもお仕事)お疲れ様」と口に出して伝えてみてください。言葉にすることで、お互いの存在を改めて尊重し合うきっかけが生まれます。
プラン3: いつもと少し違うデートを計画する
マンネリは「慣れ」から生じます。ならば、意図的に「新しい刺激」を取り入れることが有効です。いつも家で過ごしているなら、少し遠出して景色の良い公園を散歩してみる。いつも同じレストランに行くなら、二人で行ったことのないジャンルのお店を探してみる。コミュニケーションを取りながら一緒に新しい体験をすることが、関係に新鮮な風を吹き込んでくれます。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: 完璧を目指さず、まずは一つ、できそうなことから試してみてください。
なぜなら、多くの方が「全部やらなきゃ」と気負ってしまい、結局何もできずに終わってしまうという失敗に陥りがちだからです。大切なのは、結果を急ぐことではありません。あなたが「関係を良くしたい」と思って行動を起こす、その気持ちそのものが、パートナーに伝わる最も重要なメッセージなのです。
よくあるご質問(FAQ)
Q1. 私が試そうとしても、相手が乗り気じゃなかったらどうすればいいですか?
A1. とても良い質問ですね。その場合は、無理強いしないことが大切です。まずは、あなた一人で始められる「プラン2: 『ありがとう』を伝える」から試してみてください。あなたの態度が少し変わるだけで、相手の心にも変化が生まれることは少なくありません。相手を変えようとするのではなく、まず自分から始める、というスタンスが成功の鍵です。
Q2. 効果が出るまで、どれくらいの期間がかかりますか?
A2. 二人の関係性や状況によるため、一概に「何ヶ月です」とは言えません。大切なのは、期間を気にしすぎないことです。効果を焦るあまり、「こんなに頑張っているのに!」と見返りを求めてしまうと、かえって関係がギクシャクしてしまいます。結果ではなく、二人の関係を育てるプロセスそのものを楽しむ気持ちで、気長に取り組んでみてください。
まとめ & 行動喚起
この記事では、「体の相性」という悩みの正体が、実は心理学的な「慣れ」であり、占いの結果で決まる運命ではなく、二人の「心の相性」を育てることで改善できるということをお伝えしてきました。
もう、「私たちの関係は終わりかもしれない」と一人で思い悩む必要はありません。
二人の未来は、占いの結果ではなく、あなたの今日の小さな一歩で、これから作っていくことができるのです。大丈夫、あなたならできますよ。
まずは今夜、「いつもありがとう」と伝えてみることから始めてみませんか?
それが、二人の新しい関係の始まりになります。
[参考文献リスト]
- 秋カヲリ監修, 「体の相性を判断する5つのポイント」, マイナビウーマン
- 日本産業カウンセラー協会, 「カップルのマンネリ感に効く心理学的対処法」
- 澤口珠子監修, 「恋愛のマンネリ化を解消する方法6選!」, ゼクシィ縁結びエージェント


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