この記事を書いた専門家
佐藤 健二(さとう けんじ)
消費者問題専門 司法書士占いサイトや情報商材の高額請求に関する返金交渉を専門とし、年間200件以上の相談に対応。依頼者の心のケアを第一に考えながら、法律に基づいた冷静な交渉で8割以上の案件を返金(一部返金含む)に導いてきた実績を持つ。
あなたへのメッセージ: 「あなたが占いを信じたことや、誰かに頼りたかった気持ちを、私は決して否定しません。私の仕事は、その気持ちに付け込んだ不当な請求に対して、法律という武器を使ってあなたの権利を守ることです。一緒に、冷静に、一歩ずつ進みましょう。」
「もしかして騙された…?」と一人で不安を抱えていませんか。高額な料金を請求され、後悔と怒りでいっぱいかもしれません。でも、どうかご自身を責めないでください。
適切な手順を踏めば、支払ったお金が戻ってくる可能性は十分にあります。
この記事では、法律知識が全くない方でも、今日から一人で返金請求を始められる「4つの具体的なステップ」を、消費者問題の専門家である私が分かりやすくガイドします。
読み終える頃には、あなたの不安は解消され、次に何をすべきかが明確になっているはずです。
まずは落ち着いて。あなたが「騙された」と感じる5つの典型的な手口
「あなただけの特別な祈祷が必要です」「このままでは不幸になる」…占い師から、こんな言葉を言われませんでしたか?
私がご相談を受ける中で、特に多いのが次のような手口です。
- 不安を煽る: あなたの悩みや弱みにつけ込み、「霊が取り憑いている」「先祖の因縁がある」などと、科学的根拠のない話で不安を極限まで煽ります。
- 特別な施術への誘導: 不安を煽ったうえで、「除霊」「波動修正」「縁結びの祈祷」といった高額な追加サービスへ誘導します。
- 引き延ばし: 「もう少しで効果が出る」「あと一回だけ」といった言葉でやり取りを引き延ばし、気づけば高額な料金になっているケースです。
- 断定的な予言: 「絶対にうまくいく」など、将来の不確実なことについて断定的な表現を使い、正常な判断能力を奪います。
- 高額な開運グッズの販売: 鑑定の延長で、数十万円もする数珠や置物などを勧めてきます。
もし一つでも心当たりがあれば、あなたは悪質な業者のターゲットにされたのかもしれません。しかし、繰り返しますが、自分を責める必要はありません。多くの方が、同じような手口で心を揺さぶられ、悩んでいます。大切なのは、ここからどう行動するかです。
【返金への全手順】知識ゼロから始める4ステップ完全ガイド
ここからは、電話占いで支払ったお金を取り返すための具体的な手順を解説します。難しく考える必要はありません。この4つのステップに沿って、一つずつ進めていくだけです。
全体像は以下の通りです。まずは「自分でできること」から始め、それでも解決が難しい場合に「専門家の力を借りる」という流れになります。この段階的なプロセスを理解することが、混乱せずに進むための鍵です。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: 何よりも先に、黙って証拠を集めることに全力を注いでください。
なぜなら、相談に来る方のほとんどが最初にやってしまう失敗が「感情的に業者に電話してしまい、言質を取られる」ことだからです。焦る気持ちは痛いほど分かりますが、返金交渉の成否は、客観的な証拠がどれだけ揃っているかで決まると言っても過言ではありません。あなたの行動が、未来の結果を大きく左右します。
ステップ1&2:【チェックリストと文例付】自分でできる返金請求の準備と実行
それでは、具体的なアクションに移りましょう。ステップ1の「証拠保全」とステップ2の「内容証明郵便」は、返金請求の土台となる非常に重要なパートです。
ステップ1:集めるべき証拠7選チェックリスト
十分な証拠を揃えることは、内容証明郵便の効果を最大化するための絶対的な前提条件です。以下のリストを参考に、一つでも多く証拠を集めてください。
- [ ] 占い師とのやり取りの記録: メール、LINEのトーク履歴、通話の録音データなど。
- [ ] 支払いを示すもの: クレジットカードの利用明細、銀行の振込履歴など。
- [ ] 占いサイトの情報: サイトのURL、運営会社の名前や住所がわかるページのスクリーンショット。
- [ ] 占い師の情報: 占い師の名前やプロフィールページのスクリーンショット。
- [ ] 勧誘の具体的な内容を記したメモ: いつ、誰に、何を言われたかを時系列で記録したもの。
- [ ] 契約書や利用規約: サイトに掲載されている場合は、そのスクリーンショットやPDF。
- [ ] 被害をまとめた経緯書: これまでの出来事を時系列でまとめた自分用のメモ。
ステップ2:内容証明郵便で返金を要求する
証拠が揃ったら、次は「内容証明郵便」を送付します。内容証明郵便とは、「いつ、誰が、誰に、どんな内容の手紙を送ったか」を郵便局が公的に証明してくれるサービスです。これにより、相手方に「言った、言わない」の言い逃れをさせず、返金を要求するこちらの本気度を示すことができます。
以下に、そのまま使える文例を用意しました。必要な部分を書き換えて使用してください。
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📝 *コピーして使える内容証明郵便の文例*通 知 書 私は、貴社が運営する電話占いサイト「(サイト名)」において、占い師「(占い師名)」による鑑定を令和〇年〇月〇日から令和〇年〇月〇日まで利用し、合計〇〇円を支払いました。 しかしながら、その過程において、占い師「(占い師名)」より「(例:特別な祈祷をしなければ不幸になる)」などと、私の不安を過度に煽る説明を受け、正常な判断ができないまま高額なサービスの契約をさせられました。 かかる勧誘行為は、消費者の判断力を不当に利用するものであり、消費者契約法第4条に定める不実告知(または断定的判断の提供)に該当します。 よって、本書面をもって、上記契約を取り消し、支払い済みの金〇〇円の返金を請求いたします。 令和〇年〇月〇日までに、下記口座へお振り込みくださるよう要求します。 【振込先口座】 〇〇銀行 〇〇支店 普通預金 口座番号 〇〇〇〇〇〇〇 口座名義:〇〇 〇〇 なお、万一、上記期日までにご返金いただけない場合は、消費生活センターへの相談、または法的手続きに移行することを申し添えます。 以上 (差出人の住所) (差出人の氏名) (相手方の住所) (相手方の会社名) (相手方の代表者名)
ステップ3&4:専門家への相談は怖くない|
国民生活センターと弁護士の賢い使い方内容証明郵便を送っても相手が返金に応じない場合、あるいは一人で進めるのが不安な場合は、ためらわずに専門家の力を借りましょう。主な相談先は「国民生活センター」と「弁護士・司法書士」です。
この二つの相談先は、役割が明確に異なります。国民生活センターは中立的な立場で解決を手伝う「あっせん役」、弁護士はあなたの利益のために戦う「代理人」です。あなたの状況に合わせて、適切な相談先を選びましょう。
国民生活センターと弁護士・司法書士の比較
| 比較項目 | 国民生活センター(消費生活センター) | 弁護士・司法書士 |
|---|---|---|
| 立場 | 公平・中立な第三者 | あなたの代理人 |
| 相談料 | 無料 | 有料(初回無料の場合も多い) |
| 解決方法 | 業者との話し合いの「あっせん」 | 業者との「交渉」、場合によっては「裁判」 |
| 強制力 | なし(業者が話し合いを拒否することも) | あり(裁判で勝訴すれば強制的に回収可能) |
| おすすめな人 | まずは無料で相談したい人、穏便に解決したい人 | 返金を強く求めたい人、業者との直接対決を避けたい人 |
特に費用の面で弁護士への相談をためらう方が多いですが、多くの法律事務所では初回相談を無料で行っています。また、経済的に余裕がない場合は、国が設立した「法テラス」を利用すれば、無料の法律相談や弁護士費用の立替え制度を使える可能性があります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 返金まで、どれくらいの期間がかかりますか?
A1. ケースバイケースですが、内容証明郵便で解決する場合は1ヶ月程度、弁護士が交渉する場合は2〜6ヶ月程度が目安です。裁判になると、さらに時間がかかる可能性があります。
Q2. 家族や職場に内緒で手続きを進めることはできますか?
A2. 可能です。国民生活センターや弁護士・司法書士には守秘義務がありますので、あなたの許可なく第三者に情報が漏れることはありません。連絡も、ご指定の電話番号やメールアドレスに行ってくれます。
Q3. 警察に相談した方がいいですか?
A3. 警察は、詐欺罪などの「犯罪」を捜査する機関であり、個人間のお金のトラブル(民事事件)には介入しないのが原則です。まずは返金請求という民事上の手続きを進め、その中で悪質性が極めて高いと判断された場合に、刑事告訴を検討することになります。
まとめ:あなたの次の一歩
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。電話占いの高額請求に対する返金請求は、決して不可能ではありません。
もう一度、手順をおさらいしましょう。
- 証拠を集める
- 内容証明郵便を送る
- 国民生活センターに相談する
- 弁護士・司法書士に依頼する
あなたは決して無力ではありません。今日、この記事を読んで正しい知識を得たことが、状況を変えるための力強い第一歩です。
まずは、スマートフォンやPCに残っているメールや支払い記録を、消さずに一つのフォルダにまとめることから始めてみましょう。それが、すべてを変えるための、あなたの最初の行動です。
[監修者情報]
本記事は、情報の正確性を期すために、以下の専門家による監修を受けています。
監修:〇〇法律事務所
弁護士 〇〇 〇〇
(監修者のプロフィールや実績をここに記載)[参考文献リスト]


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