手相占いアプリは危ない？3分で安全か分かる「お守りチェックリスト」

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この記事を書いた人

斎藤健二（さいとうけんじ）
デジタルセーフティ・アドバイザー

スマホやインターネットの安全な使い方を、専門用語を使わずに分かりやすく解説する専門家。特にデジタル機器に不慣れな方々へのサポートを得意とし、全国の自治体や消費者センターで「スマホ安全教室」の講師を多数務める。「難しい技術」よりも「毎日の安心」を届けることを信条としている。

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【監修のお願い】
本記事は、ユーザーの個人情報や金銭に関わるYMYLトピックです。公開前には、弁護士や消費者問題の専門家による内容の事実確認・監修を受けることを強く推奨します。

「手相占いアプリ、面白そうだけど、手の写真を送るのはちょっと怖い…」そう感じていませんか？その感覚、とても大切です。

ご安心ください。いくつかの簡単なチェックポイントを知るだけで、危険なアプリはしっかり見分けられます。

この記事では、スマホが苦手な方でもたった3分で安全性を判断できる、プロ直伝の「お守りチェックリスト」をご紹介します。読み終える頃には、もうアプリ選びで迷わない、自信と安心感を手に入れているはずです。

「このアプリ、大丈夫？」その直感、実はあなたを守る大切なサインです
プロが実践する！3分で終わる「お守りチェックリスト」
【実践編】この4つのサインがあったら要注意！危険なアプリの具体例
1. アプリストア画面に見る「安全」と「注意」のサイン
よくある質問 (FAQ)
まとめ：あなたの「直感」を信じて、スマホをもっと楽しもう

「このアプリ、大丈夫？」その直感、実はあなたを守る大切なサインです

スマホ教室で講師をしていると、「利用規約の画面が出ると、よく分からないまま『同意する』を押してしまうんです」というご相談を本当によく受けます。だからこそ、「これ、大丈夫かな？」と一歩立ち止まれたあなたは、もうご自身の情報を守るための大切な第一歩を踏み出せているんですよ。

その直感は、決して考えすぎではありません。独立行政法人情報処理推進機構（IPA）が発表した「情報セキュリティ10大脅威 2024」でも、「フィッシングによる個人情報の詐取」や「スマホ決済の不正利用」といった、個人の情報を狙った脅威が上位に挙げられています。

個人の脅威トップ10では、4年連続で「フィッシングによる個人情報等の詐取」が1位に、2位に「ネット上の誹謗・中傷・デマ」、3位に「偽警告によるインターネット詐欺」がランクインしました。

出典: 情報セキュリティ10大脅威 2024 – 独立行政法人情報処理推進機構(IPA), 2024年1月24日

このように、私たちのスマホに入っている大切な情報を狙う手口は、残念ながらたくさん存在します。だからこそ、新しいアプリを使い始める前に少しだけ立ち止まって安全性を確認する習慣が、あなた自身をトラブルから守る何よりの「お守り」になるのです。

プロが実践する！3分で終わる「お守りチェックリスト」

では、具体的にどうすれば安全なアプリを見分けられるのでしょうか。難しい専門知識は一切不要です。これからご紹介する3つのポイントを、アプリをダウンロードする前にチェックするだけで、リスクを大幅に減らすことができます。

チェック1：提供元は誰？【身元がはっきりしているか】

まず最初に確認したいのが、「デベロッパー情報」、つまり誰がそのアプリを作って提供しているかです。デベロッパー（アプリの開発元）がユーザーの個人情報を要求する以上、その身元がはっきりしていることは、信頼できるアプリの絶対条件と言えます。

アプリストアのページを少し下にスクロールすると、「デベロッパWebサイト」や「デベロッパ連絡先」といった項目があります。ここに会社名や公式サイトへのリンクがきちんと記載されているかを確認しましょう。もし情報がなかったり、リンク先がおかしなサイトだったりした場合は、避けるのが賢明です。

チェック2：求める許可は多すぎない？【占いに不要な鍵を渡さない】

次に重要なのが「パーミッション」の確認です。パーミッションとは、アプリがあなたのスマホのどの情報にアクセスするための「許可証」のようなものです。

例えば、手相占いアプリが「カメラ」へのアクセスを求めるのは、手のひらを撮影するために当然必要ですよね。しかし、もしそのアプリが「連絡先」や「位置情報」へのアクセス許可も求めてきたら、どうでしょうか。手相占いには、あなたの友人の連絡先や、今いる場所の情報は必要ないはずです。

これは、自宅に占い師を招く際に、寝室や金庫の鍵まで渡してしまうようなものです。アプリが要求するパーミッションが、そのアプリの目的にとって本当に必要なものか、一度立ち止まって考える癖をつけましょう。

チェック3：みんなの声は本当？【レビューを正しく読み解く】

最後に、他の利用者の「口コミ・レビュー」も大切な情報源です。レビューは、そのデベロッパーの信頼性を判断するための「第三者の声」として機能します。

ただし、ここには少しコツが必要です。高評価のレビューがたくさん並んでいても、すべてが本物とは限りません。不自然に丁寧すぎる文章や、翻訳ソフトで訳したようなおかしな日本語のレビューが並んでいたら、それは「サクラレビュー」の可能性があります。

むしろ注目したいのは、具体的な問題点を指摘している低評価のレビューです。「広告が多すぎて操作できない」「高額な課金を要求された」といった声は、アプリの隠れた問題点を知るための貴重な手がかりになります。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: アプリの説明文にある「プライバシーポリシー」という言葉を恐れないでください。

なぜなら、この点は多くの人が「長くて難しそう」と読み飛ばしてしまいがちなのですが、実はプライバシーポリシーには、アプリ開発者がユーザーの個人情報を「どのように使うか」という大切なルールが宣言されているからです。全部読む必要はありません。「個人情報」「第三者提供」といったキーワードだけでも確認する癖をつけると、より安全なアプリ選びができます。この知見が、あなたの成功の助けになれば幸いです。

【実践編】この4つのサインがあったら要注意！危険なアプリの具体例

それでは、先ほどの「お守りチェックリスト」を使って、実際のアプリストア画面でどこを見ればよいのかを具体的に見ていきましょう。以下に「安全なアプリ」と「注意が必要なアプリ」の典型的な例を比較した表を作成しました。

アプリストア画面に見る「安全」と「注意」のサイン

チェック項目	✅ 安全なアプリの例	⚠️ 注意が必要なアプリの例
① 提供元情報	会社名、住所、公式サイトへのリンクが明確に記載されている。	提供元の記載がない、または個人名のみで公式サイトへのリンクもない。
② レビュー内容	良い点、悪い点が具体的に書かれた様々な評価が混在している。	日本語が不自然な星5レビューが大量に並んでいる。
③ アプリの説明	機能や料金体系が分かりやすく説明されている。誤字脱字が少ない。	過度に射幸心を煽る表現が多い。「絶対当たる」などの断定的な言葉。
④ プライバシー	「プライバシーポリシー」へのリンクがあり、内容を確認できる。	プライバシーポリシーへのリンクが見当たらない、またはリンクが切れている。

このように、いくつかのポイントに注目するだけで、アプリがユーザーに対して誠実な姿勢でいるかどうかをある程度判断することが可能です。「典型的な失敗・課題」としてよく挙げられるのが、高評価の数だけを信じてダウンロードしてしまうケースですが、その背景にある情報を読み解くことが重要です。

よくある質問 (FAQ)

最後に、スマホの安全性に関してよくいただく質問にお答えします。

Q1. iPhoneなら安全って本当？

A1. AppleのApp Storeは審査が厳しいことで知られており、危険なアプリが少ないのは事実です。しかし、残念ながら「100%安全」とは言い切れません。悪意のある開発者は、審査をすり抜けるための手口を常に考えています。iPhoneをお使いの場合でも、先ほどご紹介した「お守りチェックリスト」でご自身の目で確認する習慣を持つことが、より高い安心に繋がります。

Q2. もし怪しいアプリを入れちゃったらどうすればいい？

A2. まずは慌てずに、そのアプリをすぐにアンインストール（削除）してください。もし、クレジットカード情報などを入力してしまった場合は、念のためカード会社に連絡し、不正な利用がないか確認することをおすすめします。不安な場合は、お近くの消費生活センターなどに相談することもできます。

Q3. 有料アプリと無料アプリ、どっちが安全？

A3. 一概にどちらが安全とは言えません。有料アプリでも個人情報の扱いが不適切なものはありますし、無料アプリでも広告収入で健全に運営されている優良なものはたくさんあります。大切なのは価格ではなく、これまで説明してきた「提供元が信頼できるか」「不必要な個人情報を要求していないか」といった点をご自身でチェックすることです。