「あと少しで願いが叶うから」その言葉を信じて、気づけば高額な料金を支払っていませんか?誰にも言えないその不安、とてもお辛いですよね。
大丈夫です。その手口は典型的な占いサイト詐欺の可能性が高く、あなたと同じように悩んだ末に行動を起こし、平穏を取り戻した方は大勢います。
この記事は、単に危険なサイトを告発するだけではありません。あなたが「騙されたかも」という辛い現実と向き合い、冷静な一歩を踏み出すための心の整理と具体的な行動を、消費者問題の専門家である私が誰よりも優しくガイドします。
この記事を読み終える頃には、ご自身の状況を客観的に理解し、返金に向けて「今すぐ何をすべきか」が明確になっているはずです。
[著者情報]
この記事を書いた専門家
伊藤 雄一(いとう ゆういち)
消費者問題専門弁護士 / 元・国民生活センター相談員弁護士として、年間200件以上のネット詐欺被害、特に占いサイト詐欺に関するご相談に対応しています。以前は国民生活センターの相談員として、様々な消費者トラブルの現場に立ち会ってきました。その経験から、被害に遭われた方を責めるのではなく、その心に寄り添い、冷静に解決への道筋を照らすことを信条としています。一人で抱え込まず、ぜひ専門家を頼ってください。
「もしかして…」その不安、あなただけではありません
まず、最もお伝えしたいことがあります。今あなたが感じている「私が愚かだったのかもしれない」というお気持ちは、決して抱える必要のないものです。
消費者問題の専門家として、日々多くのご相談を受けますが、「占いサイトで高額なお金を使ってしまった」と涙ながらにお話しされる方は、決して珍しくありません。独立行政法人国民生活センターにも、占いサイトに関する相談は年間1000件以上寄せられており、これは一個人の問題ではなく、社会的な問題なのです。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: 「自分を責める気持ち」が、冷静な判断を妨げる一番の壁になります。
なぜなら、悪質なサイトは罪悪感や羞恥心といった感情を利用して、被害者が誰にも相談できずに孤立するよう仕向けるからです。「私が間違っていた」と思い詰めるほど、相手の思う壺にはまってしまいます。あなたは被害者であり、何も悪くありません。その事実をまず受け止めることが、解決への最も重要な第一歩です。
悪質占いサイトの正体:あなたを追い詰める「サクラサイト商法」の心理トリック
では、なぜ高額な支払いを続けてしまったのでしょうか。それは、相手が「占い」の衣を被った、極めて計画的な詐欺の手口、すなわち「サクラサイト商法」を用いているからです。
サクラサイト商法とは、事業者が雇った「サクラ」が占い師などになりすまし、利用者の心巧みに操って、高額な料金を支払わせる手口を指します。このサクラサイト商法は、あなたが「これだけお金をかけたのだから、もったいない」と感じるサンクコスト効果という心理を巧みに利用します。投資した時間やお金を惜しむ気持ちにつけ込み、「あと少しで…」と期待を持たせることで、冷静な判断を失わせて課金を継続させるのです。
つまり、あなたが感じている「信じたい」という気持ちは、自然な感情であると同時に、相手によって計画的に作り出されたものでもあるのです。この仕組みを理解することが、相手の呪縛から逃れるための第一歩となります。

【専門家が解説】今すぐやるべき3つのこと:返金請求へのロードマップ
ご自身の状況を客観的に理解できた今、次に行うべきは具体的な行動です。返金請求を成功させるためには、感情的にならず、正しい手順を踏むことが何よりも重要です。ここでは、今すぐご自身でできる3つのステップに絞って解説します。
ステップ1:【最重要】これ以上、1円も支払わない
まず、サイトからどんなに魅力的な言葉や、不安を煽るメッセージが届いても、支払いをきっぱりと停止してください。これが全ての始まりです。
ステップ2:【必須】証拠を消さずに集める(スクショと支払い履歴)
次に、返金請求を法的に進める上で不可欠な証拠保全を行います。サイト側に気づかれないよう、静かに以下の情報を集めてください。感情的にサイトへ連絡すると、アカウントを削除され、証拠を消されてしまう危険性があるため、絶対に避けてください。
返金請求のために集めるべき証拠チェックリスト
| 証拠の種類 | 具体的な内容 | なぜ必要か |
|---|---|---|
| ① 鑑定師とのやり取り | 相手とのメッセージやメールの全履歴(スクリーンショットで保存) | 相手がどのような言葉であなたを誘導したかを示す最も重要な証拠 |
| ② 支払い履歴 | クレジットカードの利用明細、銀行の振込記録、コンビニ決済の控えなど | 被害総額を正確に証明するために不可欠 |
| ③ サイト情報 | サイトのURL、運営会社名、利用規約などがわかるページのスクリーンショット | 誰を相手に返金請求を行うかを特定するために必要 |
ステップ3:【勇気の一歩】専門機関に電話で相談する
証拠がある程度集まったら、一人で悩まず専門機関に相談しましょう。国民生活センターや消費生活センターは、中立な立場であなたの話を聞き、今後の対応を一緒に考えてくれる公的な機関です。もちろん、私のような弁護士も、あなたの代理人としてサイト側と交渉することが可能です。
よくあるご質問(FAQ)
Q1. 弁護士に相談すると費用が高そうで心配です…
A1. そのご心配はもっともです。まずは、多くの法律事務所が実施している「無料相談」を利用することをおすすめします。また、お住まいの地域の消費生活センターへの相談は無料です。まずは費用のかからない方法で、専門家の意見を聞いてみてください。
Q2. 家族にバレずに解決することはできますか?
A2. 可能です。弁護士には守秘義務があり、ご家族を含め第三者にあなたの相談内容が漏れることは決してありません。やり取りも、ご希望の時間帯にお電話したり、郵送物の送付先を工夫したりと、最大限配慮いたしますのでご安心ください。
まとめ:勇気を出して、平穏な日常を取り戻しましょう
この記事でお伝えしたかったことは、あなたが今感じている不安や罪悪感は、巧みに設計されたサクラサイト商法という手口によるものであり、決してあなた一人のせいではない、ということです。
そして、勇気を出して正しい手順を踏めば、その状況から抜け出し、大切なお金と心の平穏を取り戻せる可能性は十分にあります。
一人で戦う必要はありません。その最初の一歩として、まずは公的な相談窓口に電話をかけてみてください。「ちょっと相談したいのですが」その一言が、あなたの明日を必ず変えます。
[CTAボタン]
消費者ホットライン「188(いやや!)」に電話相談する(相談無料・匿名可)
お近くの消費生活センターや消費生活相談窓口をご案内します。
[参考文献リスト]
- 国民生活センター: https://www.kokusen.go.jp/
- 消費者庁: https://www.caa.go.jp/


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