医師からガンを宣告される…そんなリアルな夢を見て、目が覚めても恐怖で体が震えていませんか?ましてや健康診断の結果を待つような、ただでさえ不安な状況であれば、なおさら「正夢になったらどうしよう」とパニック的な恐怖に襲われてしまいますよね。
でも、まずこれだけは心に刻んでください。
その夢は、未来を告げる『予知夢』ではありません。
あなたの心が、今「助けて」と発している大切なSOSなのです。
この記事では、臨床心理士の立場から、なぜこのような夢を見るのか、そしてその耐え難い恐怖を、具体的な安心に変えていくための「心の守り方」を、丁寧にお伝えします。
この記事を書いた人
深津 ともえ(ふかつ ともえ) / 臨床心理士・公認心理師
専門領域: 不安障害、ストレス関連障害を専門とし、認知行動療法やマインドフルネスを用いたカウンセリングを行う。特に、健康不安を抱える中年期女性の心理サポートに定評がある。
実績: 総合病院の心療内科で8年間のカウンセリング実績。ウェブメディア『マイナビウーマン』などで、ストレスや不安との向き合い方に関する記事を多数監修。
あなたへのスタンス: 悪夢による恐怖は、決して気のせいではありません。あなたの心が発している、切実で重要なサインです。私はそのサインを安全に、そして正しく読み解くお手伝いをします。スピリチュアルな断言ではなく、心理学の知見に基づいた、地に足の着いた安心感を届けます。
【結論】まず、心に刻んでほしいこと。ガンの夢は予知夢ではありません
夜中に一人でこの記事を読んでいるかもしれない、あなたの最大の恐怖にお答えします。
ガンの夢が、未来の病気を直接知らせる予知夢であるという考え方は、私が専門とする心理学の世界でも、そして多くの良識ある夢占いの世界でも、明確に否定されています。
夢は、あなたの未来を縛るものではなく、あなたの「今」を映し出すものです。ですから、どうか「この夢が現実になるかもしれない」という恐怖の連鎖から、いったん心を切り離してあげてください。
なぜ、あんなにリアルで怖い夢を見るの?あなたの心を映す「不安夢」の正体
「でも、あんなにリアルだったのに…」そう思いますよね。夢が衝撃的であればあるほど、現実との区別がつかなくなり、恐怖が増幅します。
そのメカニズムを理解することが、心を落ち着かせる第一歩です。結論から言うと、その夢は、あなたの現実世界での強い不安やストレスが原因となって見せている「不安夢」と呼ばれるものです。

特に、健康診断の結果を待つような健康不安を抱えている時、私たちの心は無意識のうちに「最悪の事態」を想定してしまいます。その、あなたが日中に必死で打ち消している心理状態が、心の抵抗力が弱まる睡眠中に、最も恐れている「ガンを宣告される」という形で映像化されてしまうのです。
夢占いが本当に伝えるメッセージ|夢の中の「ガン」が象徴するもの
では、心理学的な側面だけでなく、あなたが気になっている「夢占い」の世界では、この夢をどう捉えるのでしょうか。
夢占いにおいて、夢の中の「ガン」は、実際の病気を指すことは極めて稀です。そうではなく、あなたが心の中に抱えている「このままでは手に負えなくなるかもしれない、と感じるほどの大きな問題」の象-徴とされています。
それは、あなたの健康不安そのものかもしれません。あるいは、親の介護のストレスかもしれませんし、パート先の人間関係かもしれません。夢は、その「見過ごすことのできない心の問題」に、あなたが向き合うべき時が来ていることを、「ガン」という衝撃的なシンボルを使って知らせてくれているのです。
決して、あなたを怖がらせるためのものではないのです。
【UVP】今すぐ恐怖を和らげる、臨床心理士が教える3つの心の処方箋
夢の意味が分かっても、一度刻み込まれた恐怖は、そう簡単には消えませんよね。眠りにつくのが怖くなってしまうかもしれません。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: 不安な時ほど、ネットで情報を検索し続けるのはやめましょう。
なぜなら、その行為は不安を解消するどころか、無意識に「不安の証拠探し」をしてしまい、ごく一部の無責任な情報に触れてパニックを増幅させる危険性が非常に高いからです。今のあなたに必要なのは、外からの情報ではなく、あなた自身の内なる力を取り戻すことです。
そこで、今、この場でできる、心を落ち着けるための具体的な「心の処方箋」を3つご紹介します。

それでも不安が消えないあなたへ。一人で抱え込まないでください
この記事を読んでも、どうしても恐怖や不安が消えないかもしれません。それは、あなたの心が本当に疲れ果てている証拠です。決して、あなたがおかしいわけでも、弱いわけでもありません。
そんな時は、どうか一人で抱え込まないでください。
今のあなたの不安は、専門家を頼ることで、必ず軽くすることができます。以下に、無料で相談できる公的な相談窓口を記載します。話を聞いてもらうだけで、心が楽になることもあります。
- 国立がん研究センター がん情報サービス「相談支援センター」
全国のがん診療連携拠点病院などに設置されており、がんに関する不安や悩みについて、専門の相談員が対応してくれます。患者さん本人でなくても、ご家族でも相談可能です。 - お住まいの地域の「いのちの電話」や「こころの健康相談統一ダイヤル」
匿名で、臨床心理士などの専門家に、今のつらい気持ちを聞いてもらうことができます。
あなたは、決して一人ではありません。
まとめ:あなたの心からのSOSに、気づいてあげてください
最後に、この記事の最も大切なメッセージを繰り返します。
- 要点1:あなたが見たガンの夢は、予知夢ではありません。
- 要点2:その夢は、あなたの心が発した「もう限界だよ」というSOSサインです。
- 要点3:あなたは一人ではありません。助けを求めることを、自分に許可してあげてください。
あなたは、この夢のおかげで、自分の心の悲鳴に気づくことができました。それは、回復への、そして自分自身を大切にするための、本当に大きな第一歩です。
まずは、温かい飲み物でも淹れて、ゆっくりと、一つだけ深呼吸することから始めてみませんか?
[参考文献リスト]
- 国立がん研究センター がん情報サービス
- 公益財団法人 日本臨床心理士会
- マイナビウーマン「【夢占い】病気になる夢の意味とは? 人物・病状・場所別に解説」


コメント