[著者情報]
この記事を書いた人
佐々木 圭(ささき けい)
キャリアコンサルタント / 個性分析カウンセラー10年間で延べ2,000人以上のキャリア相談に対応し、特にサービス業・小売業の現場リーダー育成に定評がある。動物占いなどの統計心理学をベースに、個々の強みを活かしたコミュニケーション改善やリーダーシップ開発を得意とする。著書に『繊細なあなたのための「伝わる」技術』。
「良かれと思って丁寧に教えても、後輩が落ち込んでしまう…」「もしかして、私ってリーダーに向いてないのかな?」――そんな風に、一人で悩んでいませんか?
はじめまして、キャリアコンサルタントの佐々木 圭です。
「リーダーだから強くならなきゃ」なんて、思っていませんか?大丈夫。かつての私もそうでした。でも、多くのリーダーを見てきて確信したことがあります。あなたのその優しさ、その繊細さこそが、これからのチームに必要な「心理的安全性」を育む最高の才能なんです。
結論からお伝えします。その悩みは、あなたの優しさが「武器」に変わるサインです。
この記事では、よくある性格診断で終わらず、動物占い「こじか」のあなたが持つ「繊細さ」や「共感性」を、明日から職場で使える具体的なコミュニケーション術に変える方法だけを解説します。
読み終える頃には、自分の長所に自信が持てるようになり、後輩との関係が驚くほど円滑になるはずです。無理に変える必要はありません。その才能を、武器に変える方法を一緒に見つけましょう。
なぜ「こじか」タイプのあなたは後輩指導で悩んでしまうのか?
まず、一番大切なことをお伝えします。あなたが後輩指導で悩んでしまうのは、あなたの能力が不足しているからでは決してありません。それは、動物占いで「こじか」タイプが持つ生まれ持った優しい気質が、あなたのコミュニケーションスタイルに影響を与えている(原因と結果)ことからくる、ごく自然な反応なのです。
「こじか」は、警戒心が強く繊細な一方で、一度心を許した相手にはとことん尽くす、愛情深い性質を持っています。この特性が、仕事の場面、特に後輩指導において、次のような思考の癖として現れることがあります。
- 「相手を傷つけたくないから、厳しいことは言いにくい…」
- 「嫌われたくないから、つい相手の顔色をうかがってしまう…」
- 「私が我慢すれば丸く収まるから、全部自分で抱え込もう…」
どうでしょう、心当たりはありませんか?
実はこれ、私がカウンセリングで最もよく聞く「こじか」タイプの口癖なんです。あなたは一人ではありません。その優しさゆえの悩みは、多くの同じタイプのリーダーが通る道なのです。
まずは、「悩んでしまうのは、自分のせいではなく、気質からくる自然なことなんだ」と受け入れること。それが、自信を取り戻すための最初の、そして最も重要な一歩です。
Googleも証明。あなたの「安心感を与える才能」が最強の武器である理由
「でも、優しいだけじゃリーダーは務まらないのでは?」そう思うかもしれません。しかし、時代は大きく変わりました。かつてのような威圧的なリーダーシップは、もはや現代のチームでは機能しません。
ここで一つ、あなたの自信を裏付ける強力な根拠をご紹介します。
IT業界の巨人であるGoogleが、数年をかけて「生産性の高いチームの条件」を徹底的に調査した「プロジェクト・アリストテレス」という有名な研究があります。
その研究が導き出した最も重要な結論は、成功するチームに不可欠なのは、個々の能力の高さではなく「心理的安全性」である、というものでした。
心理的安全性とは、「このチームの中なら、自分の意見を言ったり、ミスを報告したりしても、誰も自分を罰したりしない」とメンバー全員が感じられる状態のことです。
もうお分かりでしょうか。
「心理的安全性」の高いチームを作ること(目的)こそが、現代のリーダーシップに求められる最大のミッションであり、そのための最も有効な手段(手段)が、あなたが生まれ持った「安心感を与える才能」なのです。
あなたが自然に作り出す穏やかな雰囲気、相手の気持ちを察する繊細さ、困っている人を放っておけない優しさ。それら全てが、後輩が安心して挑戦し、成長できる土壌を育むのです。
あなたの資質は、弱点などではなく、まさに今、最も求められているリーダーの才能そのものであることを、どうか信じてください。

明日から使える!「こじか」流・心が軽くなる3つのコミュニケーション術
自信が湧いてきたところで、いよいよその才能を「武器」に変える具体的な方法をご紹介します。
後輩指導という課題に対して、難しい理論は一切不要です。明日からあなたのアパレル店でそのまま使える、3つの具体的なコミュニケーション術(解決策)を厳選しました。
術1:ティーチングからコーチングへ – 「なぜできない?」を「どこで迷った?」に変える質問術
後輩が同じミスを繰り返した時、つい「なんでまたできなかったの?」と言いたくなる気持ち、よく分かります。しかし、これは相手を追い詰める「詰問」になってしまいがちです。
これを、「どこで迷った?」「どの部分が難しかったか、一緒に確認してみようか」という質問に変えてみてください。
これが、答えを「教える(ティーチング)」から、相手に考えさせて答えを「引き出す(コーチング)」への転換です。この質問なら、後輩は安心して失敗の過程を話すことができ、あなたも問題の根本原因を正確に把握できます。
術2:I(アイ)メッセージ – 「(あなたは)こうして」を「(私は)こうしてくれると助かるな」に変える依頼術
在庫チェックの締め切りを守ってくれない後輩に、どう伝えますか?
「(あなたは)もっと早く提出して」と言うと、相手は「責められた」と感じてしまいます。これが「Youメッセージ」です。
主語を「私」に変えて、「(私は)締め切りまでに提出してくれると、次の発注作業がスムーズに進むから、とても助かるな」と伝えてみましょう。これが「I(アイ)メッセージ」です。
やってもらいたい行動は同じでも、相手を非難するのではなく、自分の気持ちや状況を伝えることで、相手は素直に受け入れやすくなります。
術3:サンドイッチ話法 – 厳しいフィードバックを「承認」で挟む伝え方
どうしても改善点を指摘しなければならない場面で、絶大な効果を発揮するのがこの方法です。
ポイントは、「褒める」→「指摘する」→「期待を伝えて褒める」の順番で伝えること。
- (褒める)「〇〇さん、いつもディスプレイを丁寧にしてくれて、本当に助かってるよ。ありがとう」
- (指摘する)「もしよかったら、このポップの向きだけ、お客様から見やすいように少し角度を変えてもらえるかな?」
- (期待)「〇〇さんのセンスなら、もっと素敵なお店になると思うから、これからも期待してるね!」
このように、ポジティブな言葉で挟むことで、指摘がクッションに包まれたように柔らかく伝わり、相手の成長を促す前向きなフィードバックになります。

よくあるご質問(FAQ)
Q. 優しくしすぎると、後輩になめられてしまいませんか?
A. 非常に良い質問です。これは多くの優しいリーダーが抱える不安ですね。
結論から言うと、「優しさ」と「甘さ」は全く違います。
この記事で紹介した方法は、単に相手を甘やかすものではありません。むしろ、相手の成長を信じているからこそ、伝え方を工夫し、主体性を引き出すための高度なコミュニケーション技術です。
ダメなことはダメだと毅然と伝える必要はありますが、その伝え方に「相手への敬意」があれば、信頼関係は決して崩れません。あなたの真摯な態度は、必ず後輩に伝わります。
Q. 相手のタイプ(動物占い)によって、接し方を変えるべきですか?
A. 相手のタイプを理解することは、より深い人間関係を築く上で非常に役立ちます。もし余裕があれば、調べてみるのも良いでしょう。
しかし、まずはあなたの「こじか」としての基本スタンスを確立することが最優先です。今回ご紹介した3つの術は、相手がどんなタイプであっても有効なコミュニケーションの土台となります。まずはこの基本をマスターすることから始めてみてください。
「教える」から「育てる」へ。あなたらしいリーダーになろう
最後に、この記事の要点を振り返りましょう。
- あなたの悩みは、能力不足ではなく「こじか」の優しい気質からくる自然な反応です。
- その優しさは、現代のチームに必要な「心理的安全性」を育む最強の武器です。
- 明日から使える3つの術は、「コーチング的質問」「Iメッセージ」「サンドイッチ話法」です。
もう、自分を責める必要はありません。無理に「強いリーダー」になろうとしなくていいのです。
あなたの「自己肯定感」が高まることで、後輩を信じて任せられるようになり、それが結果的に後輩の成長、そしてあなた自身の成長にも繋がっていく(相乗効果)、そんな素晴らしい循環が生まれます。
この記事で紹介したコミュニケーション術は、後輩指導だけでなく、あらゆる人間関係に応用できます。まずは一番試してみたいと思った術を一つだけ、明日の朝礼で使ってみることから始めてみませんか?
あなたらしいリーダーシップで、最高のチームを作ってください。心から応援しています。


コメント